基準は道路交通法施行規則第1条の3にある

道路交通法は自転車の定義の中で、「人の力を補うため原動機を用いるもの」のうち内閣府令で定める基準に該当するものを自転車に含めています。その基準が道路交通法施行規則第1条の3です。主な内容は次のとおりです。

原動機の種類
電動機(モーター)であること。
24km/h未満の補助比率
人がペダルを踏む力に対する補助の比率が、10km/h未満では2まで(人の力1に対して補助2まで)。10km/h以上24km/h未満では、速度が上がるにつれて2から減っていく上限に収まること。けん引装置で側車付きの車両をけん引する三輪・四輪等の場合は、10km/h未満の上限が3とされています。
24km/h以上
補助しないこと(補助比率0)。
改造防止
上の条件から外れるように容易に改造できない構造であること。
作動の円滑さ
補助機能が円滑に働き、安全な運転を妨げるおそれがないこと。

つまり、モーターの「出力(W)」ではなく、「人の力に対してどれだけ補助するか」と「何km/hで補助が止まるか」で決まります。ペダルをこがずにモーターだけで進む機能(スロットル)は、この基準の前提である「人の力を補う」仕組みに当たりません。

型式認定とTSマーク

警察庁によると、駆動補助機付自転車は型式認定制度の対象で、認定件数は令和8年7月末現在で2,027件です。認定を受けた事業者は、認定品に「型式認定番号」や「TSマーク」を表示できます。栃木県警察の案内では、型式認定の試験で、アシスト比率等の原動機の基準を満たすこと、補助機能が円滑に作動すること、円滑に停止できることを確認するとしています。

型式認定番号の表記例として、BESVの製品ページには「駆動補助機付型式認定番号 交N25-22」(PSA2)のように記載されています。番号は日本交通管理技術協会の「型式認定対象品検索」で照合できます。なお、型式認定は任意の制度で、認定がないこと自体が直ちに違法を意味するわけではありませんが、消費者庁は購入時に型式認定のTSマークと認定番号を目安にするよう案内しています。

自転車店で点検整備を受けると貼られる「TSマーク(付帯保険付き)」は、型式認定のTSマークとは別物です。違いはTSマークの2つの意味で整理しています。

基準に適合しない製品への注意喚起

消費者庁は2023年4月19日、国民生活センター・警察庁と連名で「基準に適合しない電動アシスト自転車に注意」を公表しました。警察の調査で2銘柄が基準不適合と判明し、さらに8銘柄に不適合の疑いがあり、そのうち2銘柄を国民生活センターがテストしたところアシスト比率が上限を超えていたという内容です。基準に適合しない車両は原動機付自転車として扱われる可能性があり、そのまま公道を走ると違反になり得ます。

同庁は、持っている自転車が公表銘柄に当たる場合は公道で使わないこと、ペダルをこがなくても進む・急発進するといった症状も不適合のサインになり得ること、販売事業者と連絡が取れない場合は消費者ホットライン188に相談することを呼びかけています。

購入前に確認すること

  • 車体や取扱説明書に型式認定番号・TSマークの表示があるか。販売ページに番号が書かれているか。
  • スロットル(ペダルをこがずに進む機能)や「モード切替」がないか。ある場合は電動アシスト自転車ではなく原動機付自転車等の扱いになる可能性が高い。
  • 販売元が国内の連絡先・修理窓口を示しているか。
  • 改造(速度制限解除キット等)を前提にした商品説明になっていないか。

相談先・申込先の選び方

基準適合を販売店に確認するときは、「型式認定番号は何番か」「24km/hで補助が切れることを確認できる資料はあるか」と具体的に聞くと回答の質がわかります。すでに買った車両の扱いに迷う場合は、購入元に加え、お住まいの都道府県警察の交通相談窓口や消費生活センター(188)に相談できます。

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出典・確認日

確認日:2026年10月12日/参照した公式情報 7件